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 - Brave Blade story 一葉の騎士  

 

作者:えび

 

 

■ プロローグ

 

 

それは遠い昔の出来事。

かつて栄華を極めた国ERUNIA。
世界でも有数なマナ(魔力の源)を有する土地で栄え、魔導の力を利用して繁栄し、豊かな生活と暮らしと、他国にはない大きな軍事力を手にしていた。
しかし、マナの力を信仰しすぎたERUNIA。

力を持て余した軍人、いずれは、枯渇するであろうマナと、膨らみつつある人口などの問題で、他国侵略を目論む。

しかし、信仰の国RUMENIA、忠義の国GANZENIA。中立だったはずのPUNIEZAまでもがERUNIAに対し、共同戦線を張る。
さらにエルフやドワーフなどの種族を超えた協力のもと、結成された共同軍によりERUNIA軍は自国まで追い詰められる事となる。

追い詰められたERUNIAは集結した共同軍に対し、最後の賭けに出る。
研究中であった禁術、魔族を従わせる「召喚術」を使用したのである。
たちまち、溢れかえる魔族。
誰となく人間に襲い掛かる魔族は、もはや人の制御が効く物ではなかった。
ERUNIAの思惑は大きくはずれ、自国のみならず世界を大恐慌へと落とし込んだ。
しかし、この事態を元々懸念していた、エルフ族や魔導研究者達の力により、呼び起こした魔族に対し、大きな犠牲をもって共に封印することに成功したのだった。

たった数日の悪夢。
その傷跡はあまりにも大きく、人類は半数に減少したと言われ、魔族を封じる為のゲートを開いたERUNIAの大地には、底の見えぬ大穴が開いたままとなった。

まるでERUNIAの犯した愚をあざ笑う、巨大な大地の目のように…ERUNIAの大地に深く根付くのだった。

そして1000年の年月が過ぎ、世界は、穏やかに、変貌していた。

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